40.失敗から学ぶ中国市場のリアルvol.1
- taniguchishoji1220
- 8月4日
- 読了時間: 4分
更新日:10月17日
「バズの裏側で、崩れた信頼」
──流通経路が不明確なまま拡大した商品の場合
「売れていたはずの商品が、気づけば誰からも取り扱われなくなっていた」そんな話が、数年前の中国市場ではいくつも起きていました。
とくに日本の人気商品が“爆買い”という熱狂とともに輸出されていた時代。実はその裏で「整っていないまま広がった結果、大きな損失になった」という事例がいくつも起きていたのです。
本稿では、過去の実例をもとに「なぜ整えておくべきだったのか」「どう整えておくべきだったのか」を冷静に振り返ります。

すでに何度も繰り返されてきた構造的な失敗だからこそ、これから中国市場を目指す企業にとっても大きな示唆があるはずです。
第1章:成功に見えた“売れすぎ”の構造

かつて、日本の紙おむつやベビーグッズ、健康食品などが中国市場で爆発的に売れた時期がありました。
日本の店頭から商品が消えるほど買い占められ、それらはブローカーによって、コンテナ単位で中国へ送られていました。
(小売店の仕入れがそのまま流れていたという話も・・・)
当時は「とにかく売れている」ということで歓迎された流れでしたが、実際には正規ルートではない流通が当たり前のように横行。
商品の行方はメーカー自身も把握できない状態となり、やがて中国国内では偽物が混入するという事態も発生しました。
正規品と偽物が混在し、どれが本物か誰にも分からない──このような状況では、流通業者や小売が取り扱いを停止するのも時間の問題です。
▶実例:紙おむつの買い占め → 非正規輸出 → 偽物混入 → ブランド信頼崩壊→ 小売業者が「取り扱いを断念」した背景
第2章:「売れたから問題」になった逆説
整わないまま“売れてしまった”ことで、かえって問題が大きくなった──これは非常に多くのメーカーが直面してきた失敗です。
流通が不透明なまま売れてしまえば、偽物や類似品が出回る土壌を自ら作ることにもなります。
複数の経路が入り混じることで価格統制が効かなくなり、「誰が正規のルートなのか」が曖昧に。
その結果、正規品であっても疑われ、バイヤーが撤退するという悪循環に陥るのです。

▶「売れた=成功」ではない。“整っていないまま売れる”ことが、一番危険。
第3章:整っていれば防げた“構造的な事故”
かつては「売れてから整える」という考え方が一般的でした。しかし、今はまったく逆です。
中国市場の成熟とともに、バイヤー自身が「構造の整備」を求めるようになりました。

たとえば──
* 商標の取得
* 流通経路の可視化
* 価格設計の明示
* 製品情報の統一管理
これらは単なる体裁ではなく、信頼を得るための“前提条件”です。
ライブ配信やSNS販売が主流になった現在では、KOL(インフルエンサー)ですら「これはどこを通っている商品か?」と確認する時代。信頼される流通を構築すること=整えることそのものなのです。
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第4章:整っていない構造では、生き残れない時代へ

現在も中国バイヤーから「これは正規品か?」「メーカーとの繋がりは?」と問われることは日常的です。
それは、日本側の流通経路が不明瞭だった過去の教訓が、市場に強く根付いているからに他なりません。
バイヤーは、メーカーからの距離感で商品の取り扱いを決めると言っても過言ではなく「どれだけ整っているか」が商談の成否を左右します。
今後さらに厳しくなる越境ルールや、プラットフォーム規制に備え、“整えてから売る”という姿勢は、すでに必要最低条件となりつつあります。
まとめ:売れた実績より、“構造の信頼”が問われる時代
一見、成功に見えた商品であっても構造が整っていなければその人気はすぐに崩壊してしまいます。
流通・価格・商標といった「整えるべき土台」がなければ、どれだけ売れても、どれだけ有名でも──
ブランドが信頼を失う日は、そう遠くないかもしれません。
このシリーズでは、こうした“構造的失敗”の事例をもとに、整えることの重要性を改めて伝えていきます。
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