３８．「売れる前に、整える。」──不本意なバズで“命取り”になる前に(第４回)

正規ルートを“選びたくなる”設計とは

「展示会で商品を紹介する」──そこで私たちが目指しているのは、

“正規ルートで取り扱いたくなる設計”を施した商品を伝える場を作ることです。

ライブ配信やオンライン販売が浸透した今でも、私たちは「展示会」を重要な営業機会として活用しています。なぜなら目の前で商品に直接触れ、対話し、質問できる「場」には、他のどの手段にも代えがたい説得力があるからです。

「展示会で商品を紹介する」──そこで私たちが目指しているのは、

“正規ルートで取り扱いたくなる設計”を施した商品を伝える場を作ることです。

ライブ配信やオンライン販売が浸透した今でも、私たちは「展示会」を重要な営業機会として活用しています。なぜなら目の前で商品に直接触れ、対話し、質問できる「場」には、他のどの手段にも代えがたい説得力があるからです。

第1章：展示会は「最終フェーズ」ではない

展示会は商品のゴールではなく、“選ばれる導線”の一部にすぎません。私たちが取り扱わせて頂いている商品において、バイヤーや業者側が商品を選ぶ瞬間は

「偶然」ではなく、“納得”の積み重ねによって生まれます。

・vol.1｜整っていない商品が“命取り”になる理由

・vol.2｜“整えた商品”だけが継続される

第2章：「展示会だけ」では届かない──裏側にある準備

展示会という“表の場”を支えているのは、目に見えない下準備の積み重ねです。過去にライブ配信で爆発的な注目を集めた商品も、「整えた状態」で準備していたからこそ成果に繋がりました。

単に注目を集めるだけではなく、そこからどう「信頼」や「継続」へ繋げていくか──こここそが最も重要な設計部分です。 私たちは展示会を「配信とは別軸のプロモーション装置」と捉え、“整っている商品”だからこそ構築できた提案構成を持ち込みます。

▶ライブ配信の構造はこちら：

・vol.3｜整えたからこそ選べた「ライブ配信」

第3章：「正規ルート」を選びたくなる仕掛けとは

商品がいかに優れていても、並行輸入や類似品が横行する市場では“正規ルートを通す理由”がなければ、正規の取引は選ばれません。

信頼あるバイヤーであっても、並行品を選ぶ背景には明確な理由があります。それは「価格の優位性」「手間の少なさ」「取引スピード」など、いわゆるコスパ・タイパにあります。これは素人でも参入しやすい市場環境が生み出したメリットであり、同時に大きなデメリットでもあります。

だからこそ私たちは、「正規で買う意味」を実感できる理由を用意しています。 ✅ 展示会で重視しているポイント：

・正規ルート（商標登録・メーカー直接取引など）の明示

・SKUごとの展開戦略の提示

・過去の販売実績とライブ配信結果の開示

・支援可能な販売促進手法（サンプル・POPの提供、KOL紹介実績など）を説明

・「商品」だけでなく「販売の仕組み」ごとの提案 展示会の場ではこれらを可能な限り可視化し、商談に繋がるよう設計を行なっています。

ただし、これはまだ「完成形」ではありません。現在も実際のバイヤーの反応をもとに“選びたくなる構造”の最適解を日々模索しています。

また全てのケースではないものの、バイヤー側も“正規ルート”を求める傾向が強まっています。中国市場の規制が厳しくなっていることが背景にあると見ています。

第4章：「展示会」は広げる場であり、“引き渡す”場

私たちは展示会を、単なる販売の場ではなく、戦略の共有と連携構築の場と位置づけています。私たちが提案できる商品の強み、独自性を提示することはもちろん、メーカー様との関係性、将来性、そして構築してきたライブ配信での反応・KOLとの関係性・販売手法を活かし、単なる「紹介」ではなく「次に繋がる提案」を意識しています。

これは整える段階で得た知見すべてを「伝える力」に変換していく作業です。展示会は「販売のための最終アピール」ではなく「パートナーシップの提案の場」と考えています。

共通の方向性を持つメーカー様と共に、以下のようなテーマで共同展示を予定しています：

・商標を取得し、正規展開が可能な製品

・卸条件と価格を明確に設計可能な製品

・継続的な販売が可能なSKU構造を有する製品

協賛メーカー様にとっても「自社製品の信頼性・統制力をPRできる場」となり、展示会そのものが「整った商品だけが生き残る」ことを証明する仕組みに出来るよう努めています。

まとめ：整っている商品だから「構造」で勝負できる

展示会は単に売るための舞台ではありません。「整っているからこそ成立する構造」──その設計図そのものを提示するために私たちは展示会を活用しています。

もちろん、まだ完成された仕組みとは言えません。しかし回を重ねるごとに「伝え方」や「見せ方」も進化しています。

売る前に整える。整えてから売る。

そして整えた仕組みごと「正規流通」として提案する──これが私たちの展示会戦略です。

🔁 過去コラムのご案内

・vol.1｜なぜ“整える前”に売ると危険なのか？

・vol.2｜整えた商品がなぜ“選ばれ続ける”のか？

・vol.3｜ヒットを継続に変える「ライブ配信」の裏設計