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48.信頼の下支えとしての商標──“売る前に整える”が再び意味を持つ時代
かつて商品が 「売れるかどうか」は市場の話であり、 「守られているかどうか」は法律の話でした。 しかし、境界が溶けた今の時代“売る”と“守る”は同じ場所に存在するようになりました。 SNSやライブコマースにより誰もが販売者になれる時代。 商品は数日で拡散し、意図せぬ経路を通じて流通していきます。そのスピードに、従来の制度や構造は追いつけなくなっているのが現状です。 第一章|「誰のものか」が分からなくなる時代 前回述べたように、2010年代後半から「販売の担い手」は急増しました。メルカリやBASEをきっかけに、取引構造を持たない販売者が市場に入りメーカー・卸・個人の境界線は急速に曖昧になりました。 その裏で静かに進んでいたのが “正規ルートが見えなくなる”現象 です。 ・同一商品が複数の販売者により拡散される ・消費者が「どれが本物か」を判断できない ・メーカーが意図しない販売ページが増える 販売が自由化されたことで、今度は「信頼の所在」が分からなくなったのです。構造が溶けた結果、信用のラベルを貼り直す必要が出てきました。そしてその役割を果たす手段
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2 日前読了時間: 4分


47.ぼやける境界──メーカー・卸・個人の再定義
近年の物販市場では「メーカー」「卸」「個人問屋」という 立場の境界が急速に曖昧になっています。 この曖昧化は単なる役割の混在ではなく 信用の置き場所が揺らいでいること が本質です。 以下では①市場構造の変化 → ②行為の意味の変化 → ③信用の再構築 → ④総合考察という流れで、現代の商流を整理します。 ■ 1. 社会構造の変化──「販売資格のない商人」が増えた 2010年代後半、日本には「販売の担い手」と呼べる存在が一気に増えました。 かつて、商人とは仕入れ・在庫・取引先・販売ルートを持ち、それを運用できる者を指していました。しかし、 ・メルカリ ・BASE ・SNS販売 ・ライブコマース といったプラットフォームが登場したことで、 取引構造を持たない“販売行為だけを行う個人”が商流の内側に組み込まれたのです。 その結果、商流は次のように多層化していきます。 旧来の構造 新しい構造 メーカー → 卸 → 小売 → 消費者 メーカー → 卸(小売) → 消費者(直販)個人 → 消費者(再販)個人 → 個人(転売・再流通) つまり、...
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11月19日読了時間: 3分


46.「出口」を失ったせどり──物販の次のステージを考える
Ⅰ.物品販売の推移 1. 「場所」が価値を持った時代(〜2000年代前半) かつて販売とは「物を売る場所を持つ者の特権」でした。百貨店や小売店、商店街が流通の中心にあり“仕入れて販売する”構造は 誰でも気軽にできるものではありませんでした。 この時代流通における主導権は「小売側」が握っており、やがてこのモデルをオンライン上で再現したのが、EC── とりわけ楽天やAmazonの登場です。 2. 「仕入れ力」が価値となった時代(2000年代中盤〜2010年代) ネット販売が一般化し、誰もが“場所”を持てるようになると、次に差別化要素となったのは「仕入れルート」です。 この時期に「せどり」「中古販売」「仕入れ販売」といった個人による転売ビジネスが確立。同時に法人セラーも増え「店舗を持たずとも売ることができる」時代が到来しました。 小売業の敷居が下がり、個人や零細事業者にも参入余地が広がりました。 3. 「経験」が価値となった時代(2013年〜2019年頃) スマートフォンの普及により、ECの主戦場はPCからモバイルへと移行。またフリマアプリの登場で 誰
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11月5日読了時間: 4分


45.なぜ「正規ルート設計」が海外展開の起点になるのか
① 国内せどりから見える“限界点 前々回の記事< 日本国内でのせどりについて考えてみる >で触れたように、国内せどりは「情報」と「スピード」を武器に、流通の隙間を埋めてきたビジネスです。メーカーにとっても、在庫を消化できるという点では短期的なメリットがあります。 しかし前回記事< 形を変える海外せどりせどりはなぜ海外で形を変えるのか-市場構造のレイヤーを読み解く >で述べたとおり、その構造を海外市場に持ち込むと、一気にリスクが拡大します。理由はシンプルで 「販売経路をメーカー自身がコントロールできなくなるから」 です。 誰が、どの価格で、どんなプロモーションをしているのかが不明な状態は、 強いて言えば日本での販売も同じなわけで、一見すると問題ないように感じられるかもしれませんが、 直接的ではなくともブランドの信用を損なう可能性を含んでいます。 実際に、商品のネームバリューを利用し、他社が市場での認知を得るための「踏み台」とされる事例も存在した以上、 無視しても問題ないと言い切ることはできません。 こうした背景を踏まえると、海外展開の出発点は「売る
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10月16日読了時間: 3分


44.形を変える海外せどり せどりはなぜ海外で形を変えるのか──市場構造のレイヤーを読み解く
せどりの基本は「安く仕入れ、高く売る」という単純な差額モデルです。国内市場では、量販店のセールやECモールの在庫処分など“予測可能な小さな歪み”を拾うことで成立しています。 しかし、いざ海外に出るとこの仕組みは一気に不安定になります。理由はシンプルで、市場構造のレイヤーが国内と大きく異なるからです。 国内市場の特徴 日本では、メーカーから小売、消費者までの関係性が比較的シンプルで情報もクリアです。また「売ろうと思えば誰でも商品を取り扱える」という柔軟さも特徴です。 これは国内市場に「偽物がほとんど出回らない」という環境の恩恵を受けているからこそ成り立っています。そしてメーカーの販売計画の内側で行われる限り、多少のせどりは市場全体を揺るがすことは多くありません。メーカーが上流に、せどりが下流に位置するという分業が成立しており、結果的に日本市場ではそれが大きな安心材料となっています。 海外市場で起きること 一方、海外市場では前提が大きく変わります。中国市場を例に取り、商品を大きく2つのパターンに分けて考えると分かりやすいでしょう。 ・パターン1...
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10月3日読了時間: 3分


43.日本国内でのせどりについて考えてみる
ここ数年、日本では「せどり」や「転売」という言葉にネガティブな響きが強くなってきました。行き過ぎた転売に購入側が疲弊してしまった結果ではないでしょうか。 「転売ヤー」という呼び方がすっかり定着したのもそのあらわれでしょう。 もちろんせどりそのものは違法ではありません。ただ、人気商品の在庫を押さえて高額で売るようなケースが目立つとどうしても「買えない」「高すぎる」といった不満が噴出します。 購入者から見れば当然の反応です。 とはいえ、せどり=悪ではない 実際の商売の歴史を振り返れば、市場で仕入れて別の市場で売るのは昔から繰り返されてきたごく自然な営みです。単純に「せどり=悪」と片づけられるものではありません。 ではなぜ、「問題あり」と見なされやすいのでしょうか? 問題視されやすいケース 多くの場合、それは「価格の釣り上げ」です。在庫が少ないのを利用して高値をつけると、消費者から批判が集まりやすいのは自然なことです。 ・・・でもそれくらいじゃない?? 釣り上げがなければ、買う側からすればメリットしかないような気もします。 では、消費者目線で見るせどり
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9月15日読了時間: 3分


42.失敗から学ぶ中国市場のリアルvol.3
「崩れなかった理由」──整った構造が守った中国市場での成功例 中国市場で展開することは決して「たくさん売れること」と同義ではありません。むしろ短期間で売れれば売れるほど、類似品や横流しが増え価格が崩壊するリスクは高まっていきます。 しかしそのような市場でも、長く安定して“根付いている”ブランドは存在します。その違いは偶然ではなくあらかじめ「守るための仕組み」が整えられていたからです。 今回はなぜ崩れなかったのか ──成功しているブランドが共通して持っていた“守るための構造”をご紹介します。 第1章:「守る仕組み」を前提にした設計 多くのメーカーは「どう売るか」を優先しますが、 成功しているブランドは「どう守るか」にも同じくらいの比重を置いています。 ・販売ルートがシンプルで透明 誰が中国市場に商品を届けているのか把握できる状態をつくり、不要な中間流通を排除。 結果として不明なルートからの横流しを未然に防ぐことができました。 ・中国語商標を早期に取得 商品名を聞けばそのブランドと直結するように設計し、類似品が登場しても誤認を防止。 認知そのものが「
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8月29日読了時間: 4分


41.失敗から学ぶ中国市場のリアルvol.2
「気づけば類似品だらけ」──オリジナルが埋もれるリスクとは 中国市場に向けて商品を展開する際、メーカーが直面する課題は少なくありません。とくに「越境EC」や「中国輸出ビジネス」においては、 1️⃣ 並行輸入による価格崩れ2️⃣ オリジナルを模した“類似品”の登場3️⃣ 偽物(コピー品)の流通4️⃣ 自社商品の流通経路が不透明なまま広がること といったリスクがブランド価値を大きく損なう要因になります。 これらの問題は「商標登録」「流通戦略」「価格設計」と密接に関わっており、 適切な対策を取らなければオリジナル商品は市場の中で簡単に埋もれてしまいます。 本稿ではその中でも特に“類似品”に焦点をあて、「なぜ中国市場で類似品に埋もれてしまうのか?」「どうすれば差別化とブランド保護を実現できるのか?」 を具体的な視点から整理していきます。 第1章:類似品は“自然発生”ではなく、構造から生まれる 中国市場で人気が出た商品は、短期間のうちに「よく似た商品」が市場に並ぶことが少なくありません。デザインや機能が似るだけでなく、見た目・名称・訴求ポイントまでそっくり
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8月18日読了時間: 4分


40.失敗から学ぶ中国市場のリアルvol.1
「バズの裏側で、崩れた信頼」 ──流通経路が不明確なまま拡大した商品の場合 「売れていたはずの商品が、気づけば誰からも取り扱われなくなっていた」そんな話が、数年前の中国市場ではいくつも起きていました。 とくに日本の人気商品が“爆買い”という熱狂とともに輸出されていた時代。実はその裏で「整っていないまま広がった結果、大きな損失になった」という事例がいくつも起きていたのです。 本稿では、過去の実例をもとに「なぜ整えておくべきだったのか」「どう整えておくべきだったのか」を冷静に振り返ります。 すでに何度も繰り返されてきた構造的な失敗だからこそ、これから中国市場を目指す企業にとっても大きな示唆があるはずです。 第1章:成功に見えた“売れすぎ”の構造 かつて、日本の紙おむつやベビーグッズ、健康食品などが中国市場で爆発的に売れた時期がありました。 日本の店頭から商品が消えるほど買い占められ、それらはブローカーによって、コンテナ単位で中国へ送られていました。 (小売店の仕入れがそのまま流れていたという話も・・・) 当時は「とにかく売れている」ということで歓迎さ
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8月4日読了時間: 4分


39.【展示会出展のお知らせ/2025.7月】
この度谷口商事株式会社は2025年7月24日(木)~26日(土)にかけ上海で開催される「第118届 中国日用百货商品交易会」に出展致します。 本展示会はアジアで長い歴史を持つ家庭用品業界のフラッグシップ展示会です。 現地パートナーの上海尚輿商貿有限公司と協力し、越境ECやライブ配信を利用したSNS戦略、およびオフラインでの販売強化を進めます。 <中国百貨博覧会とは> 長年の蓄積と継続的な革新を経て、百貨博覧会は常に業界における家庭用品の信頼できる専門的な取引・協力交流プラットフォームとなっています。 展示会の予想規模は190,000平方メートル、5,000社を超える出展者が集まり、300万を超える商品が展示され、国内外から100,000人を超える来場者を迎え入れます。 国内外の約5,000の有名ブランドが参加を競い合い、プラスチック製品、ガラス製品、ステンレス製品、竹・木製品、キッチン用品、清掃用品など、数十種類の家庭用品が展示されます。出展者の90%以上がメーカーであり、業界の新製品、ビジネスマッチングの機会、市場競争力のある価格、そしてそ
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7月22日読了時間: 3分


38.「売れる前に、整える。」──不本意なバズで“命取り”になる前に(第4回)
正規ルートを“選びたくなる”設計とは 「展示会で商品を紹介する」──そこで私たちが目指しているのは、 “正規ルートで取り扱いたくなる設計”を施した商品を伝える場を作ることです。 ライブ配信やオンライン販売が浸透した今でも、私たちは「展示会」を重要な営業機会として活用しています。なぜなら目の前で商品に直接触れ、対話し、質問できる「場」には、他のどの手段にも代えがたい説得力があるからです。 「展示会で商品を紹介する」──そこで私たちが目指しているのは、 “正規ルートで取り扱いたくなる設計”を施した商品を伝える場を作ることです。 ライブ配信やオンライン販売が浸透した今でも、私たちは「展示会」を重要な営業機会として活用しています。なぜなら目の前で商品に直接触れ、対話し、質問できる「場」には、他のどの手段にも代えがたい説得力があるからです。 第1章:展示会は「最終フェーズ」ではない 展示会は商品のゴールではなく、“選ばれる導線”の一部にすぎません。私たちが取り扱わせて頂いている商品において、バイヤーや業者側が商品を選ぶ瞬間は 「偶然」ではなく、“納得”の積
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7月22日読了時間: 4分


37.「売れる前に、整える。」──不本意なバズで“命取り”になる前に(第3回)
ヒットを“継続”に変える仕組み 「ライブ配信をすれば売れる」と言われる時代。 しかし本当に残るのは、どの時代でも「整っている商品(サービス)」です。 ネット販売、代行販売、共同購入、そしてライブ配信。オンラインプラットフォームの変遷に伴い求められる商品も洗練されてきました。 かつては曖昧だった中国市場も、今では「整っている商品」こそ広がるための条件が揃い始めています。 本稿ではそうした“整えた商品”を、なぜライブ配信という手法でで展開したのか、 その理由と背景にある市場構造とリスクについてお伝えします。 第1章:「売れたのに消える」商品(前回の要約) * SKUが絞られ、特定の型番のみ突出して売れる * 類似品・模倣品が乱入する * 並行輸入や価格崩壊が起きる これらの共通点は「整備が追いついていなかった」こと。つまり売れた時点で崩壊のカウントダウンは始まっていたのです。 👉詳細はこちら: https://www.taniguchishoji.online/post/「売れたのに、死ぬ商品-生き残る商品」-その境界線(第1回)...
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7月9日読了時間: 4分


36.「整っている商品」だけが生き残る──価格・流通・商標をどう設計したか(第2回)
「バズった商品が、あっという間に売れなくなる」──そんな現象に、私たちは何度も直面してきました。売れること自体は悪くありません。 問題は、「売れたあと」の市場に対して、備えがあるかどうか。 第2回では、その備え=「整える」という行為の中身について、私たちが実際に行った対策を構造的に紹介します。整っている商品だけが、生き残ります。 第1章:「売れたのに消える」商品 短期的で発注が急増し、2〜3ヶ月で注文が止まる。その商品にはいくつかの共通点がありました。 ・SKU展開があるにも関わらず、求められるのはたった1SKUだけ ・並行輸入や類似品が出回る ・価格が崩れ投げ売りが始まる等 詳細は<前回記事: https://www.taniguchishoji.online/post/「売れたのに、死ぬ商品-生き残る商品」-その境界線(第1回)> つまり、整えられていない商品は、売れた時点で崩れ始めているのです。 第2章:だから「先に整えた」 私たちは「整える」ことを“売る準備”とは考えていません。それは「売れたあとも生かすため」の設計です。 ♦ 商標の
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6月26日読了時間: 4分


35.「売れたのに、死ぬ商品/生き残る商品」──その境界線(第1回)
「不本意なバズで死ぬ商品、殺される商品」 インバウンド需要、SNS拡散、ライブ配信での“バズ”それ自体は販路拡大のチャンスであり、素晴らしい現象です。 しかし“整っていないバズ”は、時に命取りになります。私たちは何度もそんな事態を経験してきました。 バズったのになぜ死ぬのか。 誰が殺すのか。そしてその構造に対し私たちが行ったこと。 「売る前に、整える」 これは売れるための準備ではなく、 売れた“その後”も生き残らせるための備え です。 本稿では、その背景にあった「構造的リスク」と「先手の打ち方」についてお伝えします。 第1章:「売れたのに消える」商品、その共通点 ■ 短命で終えた商品にあった予兆 ・2〜3ヶ月間だけ急激に売上が伸びる ・SKU展開があっても、1品番(色・香り等)だけが極端に売れる ・継続注文が途絶える ■ その時に発生している市場の動き ・並行輸入による露出増加 ・類似商品や模倣品の登場 ・広告としてのバズ ■ その後起きる市場の変化 ・転売による価格崩壊 ・まとめ売り、抱き合わせ売りによる本体価値の下落 ・投げ売りによる価格崩
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6月8日読了時間: 3分


34.バズと“可視化” __ 長期戦略の成果を伝えるという視点
はじめに 「バズ」とは偶発的な出来事として捉えられることが多いものです。今回の抗菌ハンカチのヒットにおいて、それが 長期的地道な展開の“可視化”という形で表れた結果 ではないかと考えました。 今回のコラムでは、私たちが5年間にわたって展開してきた商品の事例をもとに“伝わる”という現象の背景にある 「可視化の可能性」 に焦点を当てていきます。 背景:長期戦略としての商品育成 この抗菌ハンカチは、SNS広告やキャンペーンによる短期的な拡販ではなく 以下のような積み上げによって育ててきました。 ・小売店舗への地道な営業活動 ・展示会出展による定期的な露出 ・改良とフィードバックを繰り返す製品改善 ・ブランドメッセージの一貫性を意識した展開 これらの取り組みは、すぐに数値化された成果に結びつくものではありませんでしたが、 市場における認知の“土壌”を形成するようなもの であったと私たちは考えています。 転機:ライブコマースによる“見える化” そして2025年KOL(キー・オピニオン・リーダー)との提携によってライブ配信を実施した結果、突発的な売上の上昇が
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5月22日読了時間: 3分


33.売上を後押しした可能性がある要因を4つの視点から考える
前回のライブ配信から新しく「キクロン抗菌ハンカチ」をご紹介しました。視聴者の方からのコメントを通じ、熱意と関心の高まりを実感しています。 実際、これまで半年間で累計600枚だった販売実績がライブ配信を実施した2〜4月の3ヶ月間で 累計11,000枚を超える結果 となりました。 ライブコマースが“主因”であることは前提として、 補完的に売上を後押しした可能性がある要因を 「商品」「市場」「顧客」「運用」 の4視点から提案します。 【1】商品側の要因(Product) ・商品力(商品の性能・スペック) → 複数の検査をクリアした実績を数字として出していたことが後押しとなった ・商品の価格帯が“衝動買いしやすいライン”だった → 「ちょっと買ってみよう」が成立する価格レンジであった ・ビジュアルで良さが伝わる“絵になる商品”だった → 実演映えするサイズ感や質感が「ライブ配信」との相性が良かった 【2】市場・環境の要因(Market) ・中国市場における日本製日用品への信頼感 → 「日本製」「抗菌」などのワードが響きやすい文化的背景が後押し...
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5月7日読了時間: 3分


32.なぜ今、オフライン展示会が見直されているのか?
—— ライブコマースとリアルの“良い関係”とは オンラインでの情報発信や販売手法が加速する中で、弊社も「ライブコマース」という手法を積極的に活用しています。実際にライブ配信を通じて多くの方に商品を届けられるようになり、 即時性や拡散力 といったオンラインならではのメリットを実感しています。 ただその一方で、「やっぱりリアルの場も必要だね」という声も現場から聞こえてきます。 オンラインとオフライン、どちらかではなく“どちらも” ライブコマースでは、商品の魅力を映像や言葉で丁寧に伝えることができます。 コメント機能を使えば、視聴者の声も拾いながら 双方向のやり取り ができるのも大きな利点です。 しかし 商品の手触り、香り、実際のサイズ感、使用感 といった画面越しでは伝わりづらい情報が伝えられることがオフラインの魅力だと感じています。 特にBtoB領域では、実際に製品を目の前で確認した上での商談が求められるケースも多く “リアルでの信頼構築”が最終的な決定打 になる場面がまだまだ存在しています。 BtoB展示会の現場で感じた手応え...
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4月30日読了時間: 3分


31.中国・上海久光百貨店にて展開中!
中国・上海久光百貨店にて展開中! 上海の中心部、静安寺エリアにある「久光百貨」へ納品しました。 久光百貨は高級感あふれるショッピングスポットとして、 現地の富裕層や日本文化を好む消費者に人気の場所です。 地下鉄2号線の静安寺駅に直結し、利便性も抜群。 館内には多くの海外ブランドや日本企業の商品が並び、特に地下の食料品売り場では日本の食品・お菓子も数多く取り扱われています。 そんな久光百貨店の6階「UNI.ZAKKA」にて、 キクロン株式会社様、株式会社センターバレイ様の商品を展開いたしました。 ◆オンライン時代でも「実店舗」が持つ影響力 中国市場ではECサイトの台頭によりオンライン販売が主流となっています。 しかしリアル店舗ならではの「手に取れる安心感」や「店員との会話」が購入の決め手になることも少なくありません。 特に中国の実店舗では、店員との関係性が商品の陳列場所やプロモーションに大きく影響します。 お店と良い関係を築ければ店員さんが積極的におすすめしてくれることもあります。
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3月20日読了時間: 1分


30.人気商品がうまれた時に生じる日本メーカーのリスク
中国市場からの問い合わせが増えた場合に発生するリスクについて考えます。 1. 横流し増加による食い尽くしリスク 中国市場で商品が話題になると、問屋間の取引が活発化し個人売買も増加します。 結果、短期間(1~3か月程)だけ売上が急激に伸びる傾向が多いです。 しかしその後失速し、他の新たな人気商品へと移行します。 一方で半年以上にわたり安定した売上が継続している場合は、そのまま人気商品として生き残る可能性が高いです。 2. 自社商品の抱き合わせ販売 人気商品Aの販売力を利用し、販売会社の独自商品Bをセットする「抱き合わせ販売」が行われることがあります。 認知度の高い商品を広告代わりに活用し、類似の自社商品を市場に浸透させる戦略として用いられます。 3. オリジナルブランド化 上記と似たパターンで、商品そのものを販売会社のオリジナルブランド商品と誤認させ販売するケースです。 現地販売会社のモラルに依存する部分が大きくなります。 商標登録を行っておくことで抑止力となる可能性が高いです。 他にも個人輸出(ebay輸出等)で売買されトラブルが発生した場合には
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2月26日読了時間: 2分


29.中国市場でウケる商品の特徴を考えてみる
瞬間的にトレンドになったヒット商品も、じわりの人気が出る商品も 根底には共通点があるように思えます。 それは商品の性能面での優秀さが評価されているという点です。 中国市場では、消費者の購入スタイルやニーズに合った製品提供はもちろん、商品の背後にある魅力的なストーリーが重要な...
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2月17日読了時間: 3分
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